2015/08/12

私が育った子供部屋にあった古い置時計、潤滑剤 CRCで復活した。

大正時代(1920年代)の置き時計。
MADE BY TOYO CLOCK FACTORY, JAPAN
東洋時計製作所 製。
昭和21年(1946) 戦後の混乱により
東洋時計は消滅した。

私が子供だった頃、故郷の家にあった置き時計。
30年程前、アールデコの形が気に入って東京に持ち帰った。
しかし、動か無いので書棚の奥で眠っていた。

暑い夏が来ると思い出す。
「終戦の日」などと曖昧に表現したく無い。
「敗戦の日」。
「屈辱の日」として記憶すべきだ。

「家に帰ってラジオ放送を聞きなさい」と先生が言って
学校は午前中で終り、
家族皆でラジオの放送を聞いた。
意味は解らなかったが、
大人達の様子から「戦争に負けたのだ」と察した。
子供部屋に
この草色の時計が置かれていた。


夏は汗をかくから腕時計よりも懐中時計が適してる
と使っていていたら、
時計のメカニズムに興味を感じ、勉強を始めた。
置き時計は部品が大きいから、
メカニズムを知る上で理想的な教材だ。
子供の頃の様に、
バラバラに分解してみよう!

止まったままで半世紀以上。
油切れしているだろう。
まず、分解を始める前に潤滑剤CRCをスプレーし、
テンプをピンセットで突いてみた。
カチッカチッとガンギ車が回り
アンクルを左右に振ってテンプが回り始めた。
カチッ・ カチッ!
止まらず動き続けている。

時刻合わせのネジが無くなっているから、
裏フタを開けて心棒をプライヤで回し
時間を合わせる。



乗馬用アブミで自作した懐中時計スタンド。

ブレゲやジャガールクルトなど高価な金の腕時計、
マシューノーマンやロンジンは
壊すのが恐いが、
置き時計や懐中時計なら壊しても惜しくは無い。
勉強のための教材。
デスクは時計で埋もれている。



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